【八王子市】「漂流教室」や「まことちゃん」を生み出した楳図かずおさんが愛した心休める邸宅は、八王子にありました
2024年10月28日「漂流教室」「まことちゃん」などで独自の作風を築いた漫画、芸術界の巨匠・楳図かずお(本名・楳図一雄=うめず・かずお)さんが88歳で死去されました。
楳図さんといえば吉祥寺の赤と白のボーダーカラーが目をひく「まことちゃんハウス」を思い浮かべる方も多いのですが、実は長い間、高尾駅近くの八王子市初沢町に居を構えていました。
こちらの黄色いかわいいお家が楳図さんが1990年代から最近まで、吉祥寺の仕事場から心身を休めに帰ってきていた場所です。
レモンイエローの家の中から、まことちゃん人形が通りを見守っていました。
歩くことが趣味の楳図さんは近所の京王ストア高尾店に買い物に行ったり、川沿いの小道をお散歩したり。
飄々とした風情を持ちながらも、笑顔の優しい礼儀正しい紳士でした。
道ゆく小学生が「グワシ!」といえば、楳図さんも気さくに「グワシ!」と返してくれる、町内では静かな良い人という評判でした。
楳図かずお氏の訃報に接し、フランス大使館は悲しみを深くしています。グロテスクと美、恐怖と笑い、現実と非現実の混沌が引き出す芸術に、多くの人が戦慄し、そして同時に魅了されました。その独自の世界観が評価されアングレーム国際漫画祭では2018年に 遺産賞を受賞しました。ご冥福をお祈りします pic.twitter.com/Llj7iPHsla
— フランス大使館🇫🇷🇪🇺 (@ambafrancejp_jp) November 5, 2024
1975年「漂流教室」ほか一連の作品で第20回小学館漫画賞を受賞。
2018年に“漫画界のカンヌ”とも呼ばれる、フランスのアングレーム国際漫画祭で、80年代の作品『わたしは真悟』が遺産賞を受賞。2019年、優れた文化を発信しているとの理由により、文化庁長官表彰。
2023年、第27回手塚治虫文化賞特別賞を受賞。
2024年10月5日まで金沢21世紀美術館市民ギャラリーAで開催されていた「楳図かずお大美術展-マンガと芸術の大転換点-」では、27年ぶりの新作、連作絵画「ZOKU-SHINGO 小さなロボット シンゴ美術館」を発表するなど、ずっと元気でいてくれる存在と思っていたファンにとって、今回の訃報はショッキングなものでした。
楳図かずおさんの訃報が伝えられた11月5日も、八王子の楳図邸の出窓には、町を温めるような光が灯っていました。
偉大なる芸術家が愛した八王子。楳図かずおさんの奇抜で鋭い作品のアイデアも、安らげる高尾の家があったからこそ生まれたのかもしれませんね。
楳図かずおさんサバラ!
楳図かずおさんが買い物に通った京王ストア高尾店はここ↓