【八王子市】会社や倉庫にありませんか?『低濃度PCB廃棄物』の有無調査・処理手続に関するお願い
「低濃度PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物」の適正な処理方法について
九都県市首脳会議廃棄物問題検討委員会では、「低濃度PCB(ポリ塩化ビフェニル)廃棄物」の適正な処理方法について、ウェブサイトなどを通じてお知らせしています。
低濃度PCB廃棄物の処分期間は2027年(令和9年)3月31日までとなっています。
倉庫や工場などにある古い電気機器はお早めに点検し、適正な処理に協力してください。
1. そもそもPCBとは?
PCBはPoly Chlorinated Biphenyl(ポリ塩化ビフェニル)の略称で、人工的に作られた主に油状の化学物質です。化学的に安定的な性質を有するため、電気機器の絶縁油、熱交換器の熱媒体など様々な用途で利用されていましたが、1968年(昭和43年)のカネミ油症事件を契機に毒性が問題となり、現在は製造・輸入ともに禁止されています。
2. 低濃度PCB廃棄物とは?
30年以上前に製造された古い電気機器の絶縁油は、PCBにより汚染されている可能性があります。こうした機器のうちPCB濃度が基準(0.5mg/kg)を超えたものは、低濃度PCB廃棄物として処理する必要があります。
―対象となる機器の例―
【自家用電気工作物】
・変圧器
・電力用コンデンサー
・計器用変成器
・リアクトル
・電圧調整器
・整流器 など
【非自家用電気工作物】
・低圧コンデンサー
・X線発生装置
・X線検査装置
・電気溶接機 など
3. 低濃度PCBの調査方法は?
電気機器の銘板情報等から製造年を確認し、メーカーに問い合わせるか、採油可能な機器は採油してPCB濃度を測定してください。出荷時点においてPCB汚染の可能性がある電気機器の製造時期は次のとおりです。
・変圧器(絶縁油の交換が可能な機器)※1,2:1993年(平成5年)以前
・コンデンサー(絶縁油封じ切り機器)※1,2,3:1990年(平成2年)以前
注 使用中の電気機器の確認は感電のおそれがあるため必ず停電してから実施してください。
※1…富士電機製の一部機器は、1994年(平成6年)までに出荷された機器にPCB汚染の可能性が残るとされています。
※2…東芝製の一部機器は、1991年(平成3年)以降のものでもPCB汚染の可能性があるため処理前に濃度測定をお願いします。詳細は同社HPを確認ください。
※3…ニチコン製のコンデンサーは、1991年(平成3年)以降のものでもPCB汚染の報告があるため処理前に濃度測定をお願いします。詳細は同社HPを確認ください。
4. 見つかった場合の手続について
低濃度PCBの汚染が判明した場合は、管轄する都道府県、政令市又は産業保安監督部に届出が必要です。
また、機器はその処理を終えるまで法令で定められた保管基準などを守らなければなりません。
PCBによる毒性の問題
PCBは健康への影響がある化学物質です。脂肪に溶けやすい性質があり、慢性的な摂取により体内に徐々に蓄積して様々な症状を引き起こすことが報告されています。昭和43年(1968年)に食用油の製造過程において熱媒体として使用されたPCBが混入し、健康被害を発生させたカネミ油症事件があります。カネミ油症は、昭和43年10月に西日本を中心に広域にわたって発生した、ライスオイル(米ぬか油)による食中毒事件で、吹出物、色素沈着、目やになどの皮膚症状のほか、全身倦怠感、しびれ感、食欲不振など多様な症状を引き起こしました。
【お問合せ】
今はもう使っていない施設の中にも、古い電気機器などが設置され放置されている可能性があります。事業者、ビルオーナー、病院、工場、作業場をお持ちの方や、エレベーター、照明器具、大型冷蔵庫、ボイラー、冷凍機、コンプレッサー等を使用している方の多くは変圧器、コンデンサー等の高圧電気設備を使用して電気を受けています。
変圧器、コンデンサーの中に絶縁油が入っておりその絶縁油にPCBが含まれているものがあります。また、過去にこのような事業をしていた方も、使用済みの電気設備を保管している場合があります。
PCBを含む電気設備がないかお早めに確認してください。
八王子市役所はここ↓