【八王子市】八王子織物「多摩織」をモチーフにした座面を採用!2025年春、京王線「9000系」がリニューアルします
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現9000系車両
京王線は2025年春、通勤車両「9000系」をリニューアルします!
~カーボンニュートラルの推進とサステナブルな車両の実現へ~
京王電鉄株式会社は、9000系10両編成(以下「9000系10両」)を順次リニューアルし、2025年春に10両1編成の営業運転を開始するそうです。
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9000系リニューアル前
京王線9000系10両は、2006年1月より都営新宿線への乗り入れ仕様の車両として営業運転を開始し、約20年の間、京王線や都営新宿線を始めとする多くのお客さまの足として走行してきました。
今回のリニューアルでは、VVVFインバータ制御装置やSIV装置(車両用補助電源装置)の更新によりカーボンニュートラルを推進するとともに、より長く乗客に快適に利用してもらえるように、座席や床など、日頃から乗客が利用する部分も刷新するそうです。
乗客の様々な移動ニーズに対応できるよう、全車両にフリースペースを設置したほか、都会的で飽きのこないデザインに仕上げることで、時代が変わっても愛される車両を目指しています。
なお、9000系10両1編成の営業運転開始に合わせて、外装ラッピングも新しくする予定だそうです。
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新9000系 車内イメージ
通勤車両「9000系」リニューアルについて
1.リニューアル概要
(1)導入時期:2025年春以降順次
(2)導入車両:9000系10両編成
※現時点では、8両編成のリニューアルは計画がありません
2.環境性能
・環境性能をさらに高める施策としてフルSiC※1素子を用いた新型のVVVFインバータ制御装置※2(VVVF未搭載車と比較して約70%、現行9000系車両と比較して約20%の省エネ性能向上)を導入し、消費電力のさらなる削減や車両の軽量化によるカーボンニュートラルの実現を目指します。
・SIV装置も更新し、省エネ性能のさらなる向上を図ります。
※1 SiC(シリコンカーバイド)を用いた素子
※2 当社は2012年に大手民鉄で初めて、全営業車両で環境性能の高いVVVFインバータ制御化を完了しています。
サステナブルに関する取り組み
時代とともに変化する乗客の多様な移動ニーズに応えられるよう、すべての車両にフリースペースを設置したほか、全体の色調を落ち着いた色に統一することで、飽きのこないデザインを目指しています。
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内装デザインについて
天井から床までをモノトーンに統一することで、スタイリッシュでモダンな空間を演出。さらに、床から天井に向かって段々と明るく配色することで、限られた空間が広く見えるようになっています。
・座面は、八王子市の伝統工芸品である多摩織をモチーフとし、繊細な手触りや感触をイメージしたデザインに。
多摩織は昭和55年国(当時通産省)より指定された手工芸品を中心とした八王子織物の製品の一つです。令和2年には日本遺産の構成項目に認定されました。お召織、紬織、風通織、変り綴れ織、綟り織の5つの技法があります。
きもの、羽織などに利用されていますが新たな感覚の新製品にも挑戦している八王子の大切な財産です。
・背摺り(せずり)は、商業施設や高層ビルが立ち並ぶ景観をイメージした幾何学模様を採用し、生地にグラデーションを使うことで、郊外から都心へと移り変わる街並みの明るさを表現しています。
2026年初めに導入を予定している2000系の設計を活かし、一般座席の縦握り棒を増設したほか、優先座席の縦握り棒にディンプル加工(滑り止め防止)を施しています。
今でもスタイリッシュで人気のある、現行京王線9000系車両について
1.営業開始日:2000年12月
2.在籍両数:10両編成 200両(20編成) 8両編成 64両(8編成)
3.概 要
VVVFインバータ制御装置や、8000系よりさらに軽量化されたステンレス車体の採用により、一層の省エネルギー化を図っています。車内は、ドア上部に次の停車駅などを文字でお知らせする車内案内表示器やドアチャイム、車いすスペースを設置するなどバリアフリーに対応した車両となっています。また一部の車両では車内案内表示器に液晶画面を採用するなど、さらなるサービスの向上を図っています。なお、一部の車両は都営新宿線にも乗り入れています。
新型のVVVFインバータ制御装置について
VVVFインバータ制御装置とは、電車の加速力や速度などに応じて電圧や周波数を変化させながらモーターを効率良く動かす装置です。京王電鉄では1992年に初のVVVF車両として京王線8000系車両を導入して以降、井の頭線1000系や京王線9000系車両の導入を進めてきました。また、既存の京王線7000系車両についてもVVVFインバータ制御車両への改造を進め、2012年に京王線・井の頭線全営業車両のVVVFインバータ制御化を完了しました。2015年から、さらに消費電力削減効果に優れたVVVFインバータ制御装置への更新を進めています。
SIV装置について
SIV(車両用補助電源装置)とは、架線電力を変換し、蛍光灯や空調装置等のサービス機器や車両の走行を制御する各種制御装置へ電力を供給する装置です。
新しい車両に、八王子の多摩織をモチーフとしたものを使ってくれるところが嬉しいですね。
シートに座るたびに、隣に座っている知らない人にも「これは多摩織といって八王子の、、、」と説明したくなってしまうかもしれません。
京王電鉄では「日本一安全でサービスの良い鉄道」の実現に向けて、お客さま目線での安全施策を推進しているそう。
東京と八王子を結ぶ京王線。八王子市民の足としてなくてはならない鉄道です。
京王八王子駅はここ↓
記事協力:京王電鉄株式会社