【八王子市】八王子市の山々や森を守るため、誰もが知っている大企業たちが活動しています。花粉の少ない杉にも植え替え中

センサーカメラで撮影されたフクロウ 画像はプレスリリースより
佐川急便が保有する「高尾100年の森※1」が、環境省の「自然共生サイト※2」に認定されました。
物流企業が「自然共生サイト」の認定を受けたのは初めての事例となります。

2025年3月18日 授与式において認定証を受賞 画像はプレスリリースより
佐川急便は2007年から、八王子市元八王子周辺(八王子市元八王子町三丁目・裏高尾町)の山林約 50 ヘクタールにて、人と自然が共生し、100年先も続く持続可能な里山の再生・保全を目指す「高尾100年の森プロジェクト」に取り組んでいます。このプロジェクトでは当初より、里山の再生に努めるとともに、次世代を対象に里山通じた人と自然とのつながりを体験する「自然体験学習」を継続的に実施してきました。
このような活動が評価され、2016年3月に東京都として初めて八王子市より「体験の機会の場」として認定されています。

自生するカントウミヤマカタバミ(準絶滅危惧)画像はプレスリリースより
高尾100年の森では、里山とともにあった生活文化、里山を守る知恵、里山にある自然の恵みの利用を通じて、子どもたちが身近な自然と人とのつながりを体験できるプログラムを、知識・経験豊富な講師を中心に実施しています。

企業間連携による植樹体験の様子 画像はプレスリリースより
小学生(高学年)から大学生、八王子市在住の親子など、年間300名程度が参加しているそうです。
小学生は、たき火体験やミニトレッキング、生き物探しなど、森のプログラムを楽しみながら、自然環境の大切さを学んでいます。
<プログラム例>
①丸太切り体験と間伐材クラフト
②尾根ミニトレッキングと動物の痕跡探し
③沢ぞいミニトレッキングと沢の生き物調べ
④たき火体験
⑤森の色探しとネイチャークラフト
⑥森林保全体験
また高校生や大学生は、仲間同士で考えながら力を合わせて保全作業を行うことでコミュニケーションを深めるとともに、多様な生き物が生息する自然環境を目指して積極的に活動しています。

親子自然体験 小川で生き物さがし 画像はプレスリリースより
地域間交流を目的としたプログラムでは地域による違いを発見し、それぞれの地域で里山との関わり方が違うことを知る機会を設けました。さらに地域による違いと共通する課題を知る中で、里山にある普遍性を発見できる機会にもなりました。
地元農林業の経験者である中高年者と交流するプログラムでは高校生・大学生たちが、時代による違いを理解するとともに、長年の経験により蓄積された里山環境の生かし方を学ぶ機会となっています。

大学生による保全活動 画像はプレスリリースより
「自然共生サイト」の認定には「里地里山といった二次的な自然環境に特徴的な生態系が存する場」、「越冬、休息、繁殖、採餌、移動(渡り)など、動物の生活史にとって重要な場」であることが求められます。
「高尾100年の森」では、企業、教育機関、専門家など多様な主体との協働により、長期ビジョンにもとづいた里山の再生を推進しています。さらに、希少種を含む在来動植物の生息や、親子や学生向けの教育の場として解放するなどの活動が評価され、この度の認定に至りました。
また「自然共生サイト」の認定を維持することは、生物多様性の維持・回復に関する国際的な目標「30by30※3」の達成にも寄与すると考えており、今後も地球環境の健全な発展に貢献できるよう取り組みを継続していきます。

アナグマの巣 センサーカメラで生体も確認された 画像はプレスリリースより
これからも佐川急便は、自然との共生を目指した森の保全活動に取り組むとともに、持続可能な社会の実現に貢献していきます。
生き物や自然、環境保全について、体験しながら学べる自然体験プログラムに興味のある方は佐川急便株式会社「高尾100年の森」プロジェクト担当までお問い合わせください。
※1 高尾100年の森 東京都八王子市の山林約50ヘクタールを対象に、地球温暖化防止に役立つ里山の再生を「100年」という長期的なビジョンのもと進める佐川急便の取り組み
※2 自然共生サイト 企業の森や里地里山、都市の緑地など「民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域」を認定する環境省の取り組み
※3 30by30目標 2030年までに、陸と海の30%以上を健全な生態系として効果的に保全することを目指す国際的な目標
民間の取組等によって生物多様性の保全が図られている区域を広げていくことも重要とされている

高尾100年の森に自生するニリンソウ 画像はプレスリリースより
都心からもアクセスしやすい自然の宝庫八王子には、他にも企業が所有する森や、東京都の杉林をサポートする企業のための山がいろいろあります。
三菱HCキャピタルは八王子市上恩方鞍骨沢にて、東京都農林水産振興財団が推進する「花粉の少ない森づくり運動・企業の森」に2019年度より参画しています。本運動は、東京都多摩地域の花粉を多く飛散するスギ・ヒノキの人工林を花粉の少ないスギなどに植え替える活動です。
きらぼし銀行のきらぼしの森も、八王子市裏高尾町で 花粉の少ない森づくり運動・企業の森」に2019年度より参画しています。
セブン-イレブン記念財団の高尾セブンの森は八王子市川町にあり、2014年から自然保護活動をしています。
また、八王子市では、上川の里保全活動協定「上川の里保全と活用の方針」に基づき、地域住民やNPO、事業者など様々な団体と連携し、里山環境の維持管理や利活用を図っています。
こちらはカルビーや・本田技研工業・ NTTドコモ・コカ・コーラ ボトラーズジャパンなど、日本を代表する大企業が参加しています。
八王子市の緑被面積は約11,373haであり、緑被率は市の面積(18,631ha)の61.0%を占めています。
内訳は、林地が 47.0%と最も多く、次いで草地・農地などが 14.0%を占めています。
緑と共に生きている八王子なのです。
日本国内で言うと、日本の国土面積(3,779万ヘクタール)の約7割を森林面積(2,502万ヘクタール)が占めていて、そのうち、人工林面積は1,009万ヘクタールで、森林面積全体の約4割です。
日本の人工林面積のうち、スギ・ヒノキ林が約7割を占めています。
この時期辛い花粉症の提供元のスギの木を、東京都が花粉の出にくいものに変えていっています。
都会の近くの人口の森や林は、人が手入れをしないと樹木の成長が阻害され、土砂災害や地滑りのリスクが高まります。また、森林の持つ多面的機能が低下し、地球温暖化にもつながるそう。
企業と自治体が力わ合わせ、民間のマンパワーも使い八王子市の木々を守り育ててくれるのはありがたいですね。
高尾100年の森はここ↓