【八王子市】ずっと忘れない。たくさんの思い出が詰まったミュクレバーコアに感謝

ミュクレバーコアが閉店してから1ヶ月が経ちました。
開店して50年以上。クレープがどこでも売っているような時代ではなかった頃にダイエー八王子店にオープンし、八王子市民に舶来スイーツのおいしさを中学生でも手が届く価格で届けてくれました。

子どもの頃に、親のお買い物について行くお楽しみとしてミュクレバーコアに行っていた方も多いかもしれませんね。
その後2015年にダイエー八王子店が閉店したため、ミュクレバーコアは甲州街道と桑並木通りの交差点に独立した店舗を設けました。
ミュクレバーとは ソフトクリームの日世が1980年代に、時代感覚にマッチしたソフトクリーム専門店「ミュクレバー」を作りました。 ミュクレバーは、複数のソフトクリームフレーバーが味わえる新しいショップで、ミュクレバーコア(コアは核・中心の意)とは、ミュクレバーの中心的お店として名付けられたのかもしれません。

クレープ屋さんのおじさんとして、 お客さんが途切れることのないお店のキッチンに立ち続け50年あまり。
2年ほど前から体調の良くない日が増え、臨時閉店することもありました。
2025年6月頃から休業の日が多くなりファンを心配させていましたが、8月に開催された八王子まつりでは臨時的にオープンされ、多くのお客さんを安心させてくれましたが、店舗のガラスには10月末か11月初旬に閉店するという張り紙が貼ってありました。
もうその時にはおじさんの姿はありませんでした。
ずっとあるお店となんとなく思って半世紀。終わりが来るなんて想像もしていませんでした。

号外NET八王子市は、9月半ばに長年市民に親しまれてきたクレープ店「ミュクレバーコア」を訪れました。
この日もお店を切り盛りしてきたおじさんの姿はなく、奥さまと娘さんがテキパキとお店を切り盛りされており、いつもと変わらない味のクレープを焼いてくださいました。
ファンが多く、歴史のあるお店の閉店について号外NETで紹介したいと、奥さまと娘さんに掲載のお願いをしましたが、
「掲載していただけるのはとても嬉しいのですが、今でもお客さまが多く、これ以上増えてしまうと対応が難しくなってしまうため、申し訳ありません」
と、優しくお断りされました。

号外NETを読んでくださる方の中には、もう一度食べたい方や、お別れを伝えたい方がたくさんいらっしゃることは承知していましたが、お店の思いを尊重し掲載を見送ることにしました。
閉店の理由を伺うと、
「ここはおじさんのお店なんです。おじさんが7月に亡くなってしまって……。なので、ミュクレバーコアも終わりにすることにしました」
と、静かに教えてくださいました。
おじさんがいなくなり、お店もその役目を終えることにしたそうです。
これまで、心のこもった美味しいスイーツをたくさんの人に届けてくださり、本当にありがとうございました。

おじさんのやさしい笑顔と、それを見守ってきたご家族の温かさにあふれたお店、そして「ミュクレバーコア」という少し不思議で忘れられない名前。
このお店の記憶は、八王子市民の心の中に、これからもずっと残り続けることでしょう。
ミュクレバーコアはここ↓





