【八王子市】魚や鳥も生きにくそうな水のない南浅川・北浅川・浅川の浅川3兄弟の乾きっぷりを見て来ました

東京都

八王子市は、多摩川に注ぐ16の一級河川を有する“源流都市”。
山の緑と清らかな川が身近にある風景は、八王子市民にとって心のふるさとともいえる存在です。飲料水や灌漑用水としての役割はもちろん、川の恵みは織物の街・八王子の歴史を支えてきました。

しかし今その姿に変化がみられています。

南浅川

八王子市内を流れる南浅川から水が消えているという話を聞き、2026年2月3日に様子を見に行ってきました。

八王子の2025年12月の降水量は34.0mm、2026年1月の降水量が0.5mmとなっていて、過去30年間の八王子の平均降水量の 12月53.1mm、1月54.1mmに比べると、かなり少ないことがわかります。ちなみに2月の過去平均降水量は46.1mmとなっています。(参照:国土交通省気象庁ホームページ

まず見に行ったのはJR高尾駅近くの陵南公園の横の南浅川橋。

南浅川

本当にカラカラ!水が一滴もありません。

これはピンチです。魚も鳥も困っていることでしょう。

陵南公園

2024年のいちょう祭り

上の写真は同じ場所の2024年の11月の写真ですが、このように普段はかなりの水が流れています。

大きな台風などが来れば穏やかな流れは急流に変わり、囂々と岸辺の草木をも飲み込みながら川辺の姿を変えてしまうこともあります。

陵南公園

2025年のいちょう祭り

上の写真は昨年の11月の同位置ですが、いちょう祭りで八王子市消防団が子どもたちに放水体験をさせるために水を引くためのホースが、かなり遠くまで伸びているのが確認できます。

南浅川白山神社付近

南浅川白山神社付近

この水の無さは大変かも!と思い、少し上流の白山神社付近へ行ってみました。水が湧き出ているようですが、流れは弱い感じです。

南浅川

南浅川浅川市民センター裏

浅川市民センター裏の河川では南浅川防災工事が行われていました。

工事の関係で水を抜いているのか不明ですが、普段は滝壺になっているところが小さな池のようです。

南浅川浅川市民センター裏

2023年9月南浅川浅川市民センター裏

この場所は大きな滝のような景色が見られる、普段から水量が多い景勝地です。

南浅川

南浅川高尾警察署裏付近

再び南浅川を下って行くと、早くも梅の花が満開で良い香りを漂わせていました。

南浅川では、水が少ない時期になると、深み(淵)の橋の下の影にある伏流水(川底の砂利の下)や湧水が出ているポイントに生き物が集まって耐えている状態が見られます。

特にドジョウ、ヨシノボリ、小型のハヤ類、カエルの幼生などは、水が少なくなることに比較的強い種類なので、姿がなくても生きのびているようです。

水が見えなくても、川底の下で生きているケースは多いとのことで、少しほっとしますね。

南浅川

南浅川横山橋付近

青い欄干の横山橋付近も水はほとんど無く、枯れ草が風に揺れています。

火が付いたらあっという間に燃え広がってしまいそうです。

南浅川

南浅川横山橋付近

伏流水のある南浅川では生き物が隠れている可能性が高いのですが、最近は水が少ない状態が長く続いているので心配です。

川の水は、いつも目に見えて流れているとは限りません。
水位が低い時や、川底が砂利・礫(れき)でできている川では、水が地下にしみ込み、地中を通って下流へ流れることがあります。これが伏流水です。浅川3兄弟は川底が砂利質のため、伏流水が多く発生しやすい川です。

いくら伏流水があるとはいえ、多くの魚たちがそこに集中すると、エサが減る・酸素が不足しやすい・水温変化が激しいといったストレスがたまり、生き物の命にじわじわ効いてきてしまいます。

また水が途切れてできた孤立した水たまりでは、水温が上がり酸素がなくなり、さらに、浅瀬は鳥や猫に狙われやすいため、魚が死んでしまうこともあります。

考えるとつらいですが、自然の中では起きてしまう現象で、人間がどうすることもできません。

南浅川

南浅川水無瀬橋付近

水無瀬橋から下をのぞくと、水無のはずが水がありました。

陣馬街道と南浅川が交わる一帯は砂礫層の下を水が流れて水が見えないことが多いことから、江戸時代には「水無川(みなせがわ)」と呼ばれていました。この名が橋名の由来だそうです。

江戸時代、八王子の治水に大久保長安が力を注いだのもこのあたりからです。

南浅川

城山川五反田橋

五反田橋付近で浅川に合流する城山川の支流には水が溜まっていて、たくさんの鳥の姿を見ることができました。

北浅川

城山川五反田橋付近

泉町湧水群

泉町湧水群

泉町付近には湧水群もあり、こんこんと綺麗な水が湧き出ています。

八王子市内には、142か所もの湧水地が確認されています。市が進める「湧水ネックレス構想」では、8か所の湧水を重点的に保全しており、このうち4か所では水量などの観測も行われています。泉町湧水群や中野山王子安神社湧水など、豊かな水量が生み出す流れは、生きもののすみかとなるだけでなく、八王子のまちにうるおいと安らぎを届けています。

北浅川

北浅川八王子市営住宅 泉町住宅付近

南浅川と共に浅川に流れ込んでいる北浅川にも行ってみました。

河原に作られた「おかって農園」は、冬のせいか農作物はほとんど見られません。

北浅川

畑に残っている大根もカラカラです。

ここいらの北浅川も水の気配はかなり薄い印象です。北風に土埃が舞い上がります。

北浅川

北浅川 浅川渓谷

さらに上流の北浅川の景勝地、八王子のグランドキャニオン「浅川渓谷」には、少なめながら美しい水辺の風景を望むことができました。

浅川渓谷

北浅川 浅川渓谷

水のある景色に、しばし癒されます。

北浅川

北浅川 松枝橋

北浅川下流の松枝橋では河川の大掛かりの工事をしたためか、コンクリートの川底が見えています。

この辺りでは北浅川が、かなり大きな川となっていることがわかります。

北浅川

北浅川 松枝橋付近

松枝橋から上流を望むと、水が溜まっているところもありますが、流れはほとんど確認できません。

浅川

浅川 八王子市役所付近

最後に、南浅川と北浅川の水が流れ込んでいる八王子市役所付近の浅川にやってきました。

気候の良い時期にはバーベキュー客らで賑わう市庁舎前浅川河川敷広場付近も、今は寒さのせいか人影がほとんどありません。

水も少なく空気や枯れ草も乾燥しているので、河原での火の使用は控えた方が良いですね。

浅川

浅川 八王子市役所付近

南浅川・北浅川・浅川は、雨が降る→ 数時間〜半日で水が戻る→ 生き物が一気に広がるという回復力のある川でもあります。

「カラカラ → 一気に復活」これを何度も繰り返してきたのが3本の浅川兄弟です。

この先大雨が降れば、川も生き物も生き生きした姿を見せてくれることでしょう。

東京都ではまだ水不足という段階ではないとしながらも、節水の協力を呼びかけています。

今後も雨不足が続くと給水制限などもあるかもしれません。今のうちから家庭でできる節水の協力をお願いします。

水道局

画像提供:東京都水道局

冬のカラカラ天気が続く中、南浅川など浅川流域では水量の少なさが目立っており、東京都は歯みがきや洗濯など身近な場面での節水を呼びかけています。雨が降ることを願いつつ、火災予防やインフルエンザも気にしながらこの冬を乗り越えましょう。

訪れた場所は下記マップを参照してください。

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