【八王子市】夜にかける。YOASOBIじゃありません。八王子南バイパスの巨大高架橋が一夜にしてかけられました。

八王子医療センター

国土交通省相武国道事務所は、建設工事が進む国道20号「八王子南バイパス」について、八王子市館町の八王子医療センター入口交差点をまたぐ高架橋の桁架設工事を8月2日（火）～3日（水）の一晩で実施すると7月に発表していました。

その夜中の工事の様子を、東京の道路事情にも詳しい八王子市八日町在住の井上博正氏にうかがいました。

この工事は、交通量の多い町田街道への影響を最小限にするため、一晩で架設工事を終えるべく、「多軸式特殊台車」という珍しい重機を導入。あらかじめ組み立ててあった橋桁を現場へ搬入し、一気に橋脚に乗せて道路を完成させるという、魔法のような工法で行われます。

南バイパス

全長70m重量250tの鋼製橋桁が東の坂からサンダーバードに出てくるような台車に載せられしずしずと下って参りました。所定の地点まで前進し､ここで台車の車輪は一斉に右直角に！

(所要１時間)

南バイパス上り線に接近したあと少し後退させています。
現場到着後、橋脚に着地させるのに２時間かかったそうです。

南バイパス

三菱重工の橋梁工事を行うMMブリッジ(株)。

日本中の橋をかけている大きな会社ですが、八王子付近では長沼町の春日橋、中央高速の小仏付近一帯の橋、サマーランド近くの夕日橋なども施工しています。

南バイパス

西側から眺めた橋桁です。両端部は目印にするためでしょうか光っていました。

現場でMMブリッジからもらった工事資料「一夜で架ける」です。

八王子南バイパスは、日野バイパスと合わせて多摩地区の新たな東西軸となります。日野市の高幡不動駅北側付近から国道20号（甲州街道）を南へ分岐し、JR中央線と京王線の間を西進して、圏央道の高尾山ICへ接続するルートが造られています。

「国道20号八王子南バイパス事業」は、八王子市域を東西につなぐ幹線道路で八王子市域の交通混雑の緩和や交通安全の確保、圏央道のアクセス道路として、行動範囲の拡大や移動時間の短縮などを目的とした、延長約9.6kmのバイパス事業です。

平成22年7月に町田街道から国道20号まで（館町～高尾山IC）の約2.6kmが開通し、また、大船寺田地区においても平成27年3月に暫定2車線で約0.3km開通しています。

全線開通すると、街中を単に通過する車が減り、国道16号などの渋滞も緩和される見通しです。八王子を目的地とする方がスムーズに来王でき、住民も渋滞なしに市内を通行でき、また市外に出かけるのにも便利になりそうです。

2020年12月の寺田町付近の南バイパス工事現場

実はこのバイパス工事計画の大元は、50年以上前からあったそうです。それぞれの地域が特色を出しながら繁栄し、交通の便も良くなるような、身の回りの生活が豊かになる道路ができると嬉しいですね。

先日国道２０号八王子南バイパスで町田街道上に橋桁を架ける工事を実施し、無事に作業が完了しました。
夜間通行止めにご協力いただきましてありがとうございました。
８月にも同様の橋桁を架ける工事を予定しておりますので、引き続きご理解とご協力よろしくお願いいたします。 pic.twitter.com/fFedaoIleq

— 国土交通省　相武国道事務所 (@mlit_sobu) July 1, 2022