【八王子市】四谷の高尾街道沿いにある、アメリカ映画に登場する研究所のような建物。いったい何?
八王子市四谷の高尾街道沿いにちょっと不思議な建物が建っています。
「Water Point」という英語表記の他には、小さな窓と大きなペットボトルの集団。
アメリカの映画に出てくる研究所のようなこの施設について、調べてみました。
この建物は「ウォーターポイント」という宅配水の生産工場だそう。
宅配や自動販売機で水を販売する会社・ウォーターポイントの八王子市四谷のこの工場は、東京都内で初めてとなる、防災拠点の機能を備えた宅配水工場として、2022年6月11日から運転を始め、2023年3月からは本格稼働に入ったそうです。
地下40メートルから水をくみ上げ、特殊なフィルターを通して高品質な水を生産しているそうです。
平時には最先端のミネラルウォーターの製造工場として稼働しているこの工場。災害発生時には運営体制を切り替え、水道が断水し、停電したとしても、近隣住民に1日あたり約2,000人分の飲料水とトイレなどに使用する生活用水を20トン提供できるそうです。
大規模な地震災害時において、1日に必要な飲料水は大人1人あたり何リットルかをご存知ですか?
正解は、大人1人あたり3リットル/日だそうです。
体重の約2%の水分が失われただけで喉の渇きや食欲低下などが現れ、約6%まで失われると、頭痛やめまいなどの症状に襲われると言われています。
東日本大震災では、被災地域の約57%が1週間の断水、最長で約6ヶ月半の断水が続きました。
また熊本地震では、約90%が1週間の断水、復旧まで最長で約3ヶ月半かかりました。
2023年1月、南海トラフ地震の発生確率は20年以内に60%程度へ引き上げられました。
日本では、地震や水害などによる災害や、水道管の老朽化による断水リスクが高まっています。
このような災害に備え、宅配水の製造工場 ウォーターポイント八王子は「給水特化型の民間緊急避難所」へ進化し、災害時のインフラとなりたいと考え設置されたそうです。
ウォーターポイント八王子は、「地域に支えられることにより、はじめて地域を支えることができる」事業です。地震など断水時には「いのちの水」を供給する拠点として活動しますが、通常時は工場を維持するために、地域の方にウォーターサーバーを使ってもらわないといけません。地域の方に信頼されて、はじめて成り立つ事業と言えますね。
「ウォーターポイント八王子」は昨年、八王子市と正式に「災害時における生活用水の提供に関する協定」を締結しています。
また、オフィシャルサプライヤー契約をしている東京八王子ビートレインズには、約8リットルのボトルを月50本程度提供し、選手たちも美味しいとたくさん飲んでいるそうです。
家にウォーターサーバーを備え付けている方も多いと思いますが、災害時には地域を助けてくれる八王子の地下水を選ぶのもいいですね。
建物の奥には、自分で水をピックアップ出来るロッカーもあります。また配達用の電気自動車は、災害時の電源供給者としても活躍する予定です。
Water Point のある場所はここ↓