【八王子市】美しい建築物、西武百貨店だったやすらぎの湯のビルが解体工事中。温泉復活はあるのでしょうか
長いこと休業していた、スパ&ホテル八王子温泉やすらぎの湯のビルが、ついに解体工事に入っています。
やすらぎの湯は、1970年10月29日に開業した西武百貨店八王子店のビルを大改装して、2001年4月にオープンしました。
2020年4月9日から新型コロナウイルスなどの影響により長期休館に入り、再オープンはないままに解体を迎えてしまいました。
ビルとしては築50年を超えているので、建て替えの時期が来ていたのかもしれません。
ちなみに、右隣のドン・キホーテのビルは、1969年9月21日開店した長崎屋の店舗です。こちらの方がちょっとだけ老舗ですね。
やすらぎの湯
ビジネスホテル「ホテルグランスパ」に併設されていて、日帰り利用もできる温泉でした。
地下1500メートルからくみ上げる無色透明の源泉は溶存物質を多く含み、少し塩味のするナトリウム-塩化物強塩泉なのでよく温まり、湯冷めもしにくかったです。
ビルの4階に位置する男性浴室には岩風呂、5階に位置する女性浴室にはヒノキ風呂の露天を備え、内湯には水流の強いダイエットバスや寝湯、イベント湯などの浴槽と高温サウナ、ミストサウナがありました。
温泉データ
源泉名:八王子温泉 やすらぎの湯
泉質:ナトリウム-塩化物強塩泉
源泉温度:38.2℃
浴槽温度:40~42℃ pH値:7.3
溶存物質:16.68g/㎏
温泉使用状況:加水なし、加温あり、塩素系薬剤使用、循環ろ過
八王子の街の真ん中で温泉が湧き出ることにびっくりです。
解体のお知らせによると、工期は令和5年3月31日まで。今年の3月までです。
古いビルなので、石綿の含まれる建築資材が使われているようです。
注目すべきは、「発注者がコスモジーテ」
なぜならコスモジーテとは、やすらぎの湯を経営していたグランド東京グループの子会社で、アミューズメントパーラー(パチンコ屋さんなど)の経営と、不動産(自社ビル)の賃貸及び管理をしている会社なのです。
やすらぎの湯が休業し1年ほどしてから電話取材を申し入れたところ「長期休業が続いているが、今のところ閉店は考えておらず、毎日温泉は汲み上げて、いつでもオープンできるように準備をしている」とのお話をいただきました。
ビルを売却していないので、もしかすると何年後か先には新しいやすらぎの湯が帰ってくるかもしれませんね。
上の写真はローランドさんのイタリアンレストランが、やすらぎの湯の横のビルにオープンした時のもの。(2021年11月)右側のビルには、休業中のやすらぎの湯の看板がついています。
やすらぎの湯は、無料休憩スペースやなかなか美味しいレストランに加えて、卓球場、無料のヨガ教室、別料金の岩盤浴など多彩な設備があり、他のスーパー銭湯などよりは少し入場料が高かったのですが、長年市民に愛されてきました。
ビルの解体が安全に終わり、またここに温泉施設が帰ってくることを心待ちにしたいと思います。
スパ&ホテル八王子温泉やすらぎの湯はここ↓